気のいい場所⛩️

先日の早朝、海外にいる友人から一枚の写真が送られてきて、「いい気を送っとくね!」って^^
その写真は高層ビルのオフィスから撮った港の風景でした。

やや曇った灰色のグラデーションの広い空の下に、様々な形の小舟やヨットから、遊覧船や大型機械までが静かに海上に並び、後ろに写る沿岸には森の公園を中心とした小島、その周りには整然と配置された道路、さらにその奥には遠く凛とした高層ビルが隙間なくそびえ立つモダンな社会…..
一つの世界がそこにありました。

そしてその世界の全てのエネルギーがカメラのシャッターで一瞬にして集約され、人間社会の活気がそのまま一枚の写真として時間と空間を飛び越え、私の目の前に届けられてきました。

実にいい気を感じました!

これを見て、早く外に出たい気分に私もなり、いい気を探しに行こうと思いました。
この日は雨天で傘が必要でしたが、小雨で寒くもなかったので、逆に散歩のいい雰囲気でもありました。

去年10月に鎌倉に引っ越してきて、もうすぐ半年が経ちます。
そう気づいたら、時の流れの速さに思わず感嘆!
半年とはいえ、まだまだ昨日のように新鮮感がいっぱいで、毎回散歩に出かけたところに新しい発見があったりして、面白いお店や、隠れ家、お寺、神社、公園。分からないところがいっぱいでワクワクしながら日々を送っています。

新しいところに引っ越したら、一日でも早くその地域の周辺を知ろうと思いますよね!ただここが鎌倉だからなのか、一つ一つのスポットが知れば知るほど奥深く、歴史、人情、風水など様々な要素をもった場所が多く、その場所自体に特徴があり、一言でいえばキャラが強いです。
同じ場所でも行くたびに伝わってくる雰囲気(気)が違います。

みなさん相手からの接し方や雰囲気の違いで、自分も変わることは実感したことがありますよね。
この鎌倉という場所も人にそのような影響力を持っていることを改めて感じました。
今までせっかちだった私が、ただただじっくりと月日を過ごしながら物事を少しずつ味わい、知り、理解し…正しい物の見方でいる能力を自然と磨かれていくような気がして、そしてその大切さがだんだん分かるようになってきました……
これがまさに私のレッスンでの口癖の「全く急ぐ必要はありません」です。(私の生徒さん達、きっとこのインストラクションを聞いたことがあるでしょう笑笑)

で?何の話しでしたっけ?そうだそうだ、いい気を探しに行くんでしたね!

どこに行こうか全く目的地もなく、ただただ小鳥の歌声を聴きながら歩いて、小町通りと並行した道をずっと進み、人込みを通らずに鶴岡八幡宮に着きました。
21日春分の日のはじめ、全国から桜の開花の報道がありましたが、鶴岡八幡宮の周囲には3週間前から桜が開花し始めていました。
今は源平池の牡丹もちょうど見頃で、桜の開花とセットで、この雨天でも朝から八幡宮に訪れる人々が多く賑わっていました。

気、ここにありました。

八幡宮の正面にある大きな鳥居をくぐると、まず右側に源平池の桜の木が並び、薄いピンク色がパーっと目に入ってきました。
思わずその方向に進んだら、石で造られた橋があり、旗上弁財天社に続く橋で、太鼓橋と言います。太鼓橋を登ると、池の向かい側にずらりと並んでいる桜の木々がさらに綺麗に見えてきました。

気、ここにありました。

橋を降りたところで一本の大きな木があって、その上に白い鳩たちが集まり、ミーティングでもしているかの様でした(笑)。
鳩たちをもっと見てみたら、なんとみんなの顔が桜の方に向いていました。またまた驚かせてくれた風景!
桜が綺麗だと感じるのは人間だけじゃなく、動物たちにも同じような感情があってロマンがあることが、彼らを見て分かりました。

気、ここにありました。

それからそのすぐ先には旗上弁財天社があり、七福神の弁天様にお祈りをしてきました。

気、ここにありました。

雨露で潤った桜が、晴天の時とはまた違う表情を見せていました。
花びらの上に水玉が溜まり、春風が吹いたら、その重さで左右上下に揺ら揺ら…笑ってジャンプし、ピンク色の頬をしている6歳の女の子が水遊びをしているようでした…

花びら、水玉、春風、ゆらゆら

6歳の女の子

気、ここにありました。

偶然、2017年の12月に上映していた「DESTINY鎌倉ものがたり」という映画を思い出しました。
元々邦画にあまり関心がなかった私でしたが、なぜかこの映画だけは予告の時から見に行きたいと思っていました。

その映画の中に忘れられないシーンがあります。
結婚して旦那さんと鎌倉に引っ越し、新しい生活を始めた年下の可愛い奥さんが、ある夜に旦那さんとお祭りに出かけたら、急に話し掛けてきたお化けを見て驚き…旦那さんがそれを見て笑いながら、「ここは鎌倉だぜ」と言っていました…

そこ?と笑われるかもしれませんが、私の一番印象深いシーンはこれです!ww

その一言が、きっと私の心に響き、私の人生まで変えてくれたのかもしれませんね。
実はその映画を見に行った当時の私はまだ渋谷に住んでいました。当時の自分がまさかその後、間もなく鎌倉に引っ越すとは夢にも思っていませんでした。

何だか面白いですね、人生は、分からないまま、瞑々の中何かで繋がれています…

Kon